よくある刑事弁護士への相談の例
高田馬場駅で口論になり暴行した件を示談で解決したい。
私は29歳のサラリーマンをしている者です。先日、私が起こしてしまった暴行事件で、相談できる弁護士さんを探しています。
先日、山手線内回り電車に乗っているときにいきなり中年男性に怒鳴られました。自分の立っている位置が気に入らなかったようなのですが、平日昼間のあまり混んでない電車ですし、ドア口付近といってもシートの手すりに沿って立っていたので別に邪魔な位置にはいなかったはずです。
その日は自分もムシャクシャしていたので、つい怒鳴り返してしまいました。怒鳴られたのがショックだったのか、相手はいきなり声が小さくなり、うつむいてしまいました。しかし、その後もなんだかブツブツ言っていたので無視していました。何を言っていたのかは聞き取れませんでした。
高田馬場駅で電車を降りたのですが、一緒に降りてきて相変わらずブツブツ言いながらしつこく付きまとってきたので、カッとなってつい胸ぐらをつかんで、「言いたいことがあるならはっきり言え」と怒鳴りつけてしまいました。騒ぎに遠巻きに人垣ができ、近くにいた駅員の方が駆けつけてきました、中年男性はいきなり被害者面をして助けを求め、その後、結局警察沙汰となってしまいました。
警察署に連れていかれて、暴行容疑で取り調べを受け、調書を作成して家に帰りました。面倒なことになってしまい、なんであの時我慢して冷静な対応をしなかったのか後悔していますが起きてしまったことは仕方がありません。
私は実はサラリーマンをしながら、インターネットの動画配信で副収入を得ているのですが、今回の事件が公になると何かと不都合です。
なんとか示談で事件を穏便に解決したいと思っています。示談で事件を穏便に解決するには、どのようにしたらいいでしょうか。教えてください。
なお、私に刑事事件の前科や前歴はありません。
刑事弁護士からの一行回答
本件のような事件では、刑事弁護士を立てれば、被害者の方とスムーズに示談を進めることができます。暴行に至る経緯に事情があるにせよ、法律の世界では、正当防衛が成立しない限り、暴行を振るった者は暴行犯として取り扱われてしまいます。
今回の事件は、相手方の被害が軽微なので、示談なしでも十分に起訴猶予処分(不起訴処分のひとつ)を狙うことができます。しかし、より確実に不起訴処分を得たいのであれば、被害者と示談を締結するのがベストです。示談が成立すれば、本件では、まず確実に不起訴処分が見込まれます。
被害者側としても、「本人とは一切話したくないが、弁護士であれば示談交渉に応じてもよい」という人が多いです。また、捜査機関から相手方の連絡先を聞き出すには、通常は、弁護士を立てる必要があります(警察は、将来の復讐や二次被害を恐れて、加害者本人に被害者の連絡先を教えるのを嫌がります)。
その他、私たちが主催する弁護士相談会では、今回の高田馬場駅での暴行事件に関連して、「暴行の示談金の相場はいくらだろう?」「示談金と解決金、謝罪金、賠償金は違うの?」「暴行の示談書はどう書けばよいんだろう?」といった、様々な疑問を、弁護士から直接回答を得て解消することができます。