よくある刑事弁護士への相談の例
有楽町駅で暴行した件を示談で解決したい。
有楽町駅で知らない男性と暴行トラブルになりました。その件で、弁護さんに相談させてください。
先日、深夜0時頃、有楽町駅で電車から降りる際に、後ろにいた乗客が腕で背中を何度も押してきたので、誰だ、と思い振り返ったところ、ニヤニヤしている小太りの中年男性と目があいました。
中年男性は、私に対して挑発的な態度をとってきたので、わざと押してきたのだと思い、ムカッと来て「何度も押してくるんじゃない。混んでいるのがわからないのか。」とついつい怒鳴りつけてしまいました。相手も「言いがかりつけてんじゃねーよ。」と怒鳴り返してきたので、そのままホーム上で口論になりました。
そして、私はとっさに相手の胸倉を掴んでしまいました。すると相手はニヤニヤしながら両手を挙げたのです。周りには騒ぎを聞きつけた人が集まってきていました。この状況ではどう見たって私が一方的な加害者です。
やがて駅員がやってきてその場を収めました。駅員室に連れていかれた私は、そのまま警察に連行され調書を取られましたが、自分の背中を押してきたということについては相手が否定をしていて、警察からも「いずれにせよ胸倉を掴むというのはよくない。」と諌められました。「このまま反省してないと、書類送検され罰金になる可能性があります。」とまで言われました。
相手の慣れた態度と言い示談金目当てなのではないかと本当に腹が立ちますが、私は専門職で資格を使う仕事なのと、評判がすべての集客業なので、前科や悪評がつくのはどうしても避けたいのです。
また、会社に事件のことがばれればクビになりかねません。なんとか示談をして不起訴にしたい。こういった場合はどうしたらいいのでしょうか。
刑事弁護士からの一行回答
ご相談者のように「何としても示談をして不起訴にしたい」という事情がある場合は、刑事弁護士を立てて対応するのがベストです。刑事弁護士を立てれば、示談交渉を進め、不起訴処分の獲得に向けて最善を尽くすことができます。
法律の世界では、「正当防衛」や「緊急避難」が成立しない限り、暴行を振るった者は暴行の加害者として取り扱われます。暴行に至った経緯にある程度の事情があるにせよ、それだけでは無罪にはなりません。
特に、実際の事件においては、警察は、被害者(として振る舞う者)の申告をベースに捜査を進めることになります。ご相談者のケースでも、相手方の言い分をベースに捜査が進められる可能性が高く、その意味で、ご相談者は不利な立場にあります。
とはいえ、ご相談者のケースは、被害が軽微なので、このまま放置しても刑事処分を受けない可能性が十分にあります。ただ、仕事の資格や評判を気にするのであれば、悔しいところですが、示談で解決してしまうのも1つの手です。
刑事弁護士が間に入り、示談を締結すれば、ご相談者のケースでは、まず間違いなく「前科がつかない結果」を得ることができます。また、一定の迷惑料を支払って相手の納得を得ることで、風評被害を未然に防ぐことができます。
その他、刑事弁護士との相談では、ご相談者の事件に関連して、「暴行罪の示談金はいくらくらいが相場だろう?」「暴行罪の示談書の書き方はどうするのがベストだろう?」「暴行罪の罰金刑と示談金の関係は?」といった疑問を解消することができます。