よくある刑事弁護士への相談の例
詐欺の保釈金の相場はどれくらい?
息子が詐欺の容疑で警察に捕まって、もう1か月が経とうとしています。息子はオレオレ詐欺グループに所属していたそうなのです。
具体的に言いますと、息子が所属していたグループは、4人一組で渡された詐欺事件の被害者名簿のリストにひたすら電話をかけ、まず返還業者に成りすまし「うちの会社に投資してくれれば、被害金が戻ってきますよ」と相手に伝え、その後NPO職員役などと入れ代わり立ち代わりで複数の登場人物を演じ、相手をだましてレターパックでお金を郵送させるという詐欺を行っていました。
息子は、電話を掛けて被害金が戻ることを伝える返還業者の役をしていました。大学入学を機に一人暮らしを始めた息子は、友達に「いいアルバイトがあるからお前も一緒にやろう」と誘われて詐欺に加担することになってしまいました。
息子は本当にお金を変換するものだと思って、コールセンターのような仕事だと思っていたのです。友人が逮捕されて真実を知って、私たちに「ごめん。お母さん。俺、逮捕されるかもしれない」と電話を掛けてきた翌日に連絡が取れなくなってしまいました。
翌日、東京にある町田警察署から電話があり、息子が逮捕されてしまったことを知りました。接見も禁止されていて、息子に会うこともできません。先日、起訴されたようです。
息子をなんとか外に出してやりたいのですが、保釈について教えてもらえますか。保釈金はいくらくらい用意すればよいのでしょうか。
一刻も早く息子に会いたいです。もちろん息子のしたことは悪いことですが、身勝手ながら今は何より親として息子の体調が心配なのです。
刑事弁護士からの一行回答
本件のように、関係者が多数いる組織的な振り込め詐欺事件においては、保釈決定を得ることが非常に困難です。釈放すれば、外の残っている関係者と接触し、罪証隠滅を図るおそれがあるからです。また、捜査の必要性が残っているため、再逮捕が続く限り保釈が認められることはありません。
もっとも、関係者が全て逮捕され、再逮捕も終わり、裁判で全ての罪を認めるなど、罪証隠滅のおそれがなくなった段階では、わずかばかりですが保釈が認められる可能性も残っています。実際、私たちの事務所で取り扱った類似の振り込め詐欺事件でも、保釈決定を得ることができたケースがあります。
この種のケースでは、保釈金は、通常の事件よりも高く、数百万円に設定以上されるケースが多いです。刑事弁護士の法律相談を受ければ、「保釈金とは?保釈金の意味は?」「保釈金の行方は?」「保釈金の使い道は?」「保釈金は返還される?」「保釈金の最高額は?」といった疑問を解消することができます。