ここでは、傷害罪がどのような刑事事件(犯罪)か見てみましょう。
傷害罪は、人の身体を傷害することによって成立します。
法定刑は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
「傷害」とは、人の生理機能に障害を与えることと理解されています。
生理機能に障害を与える方法については、次の2通りがあります。
◆暴行すなわち身体に対する物理的な力の行使による方法
傷害罪のうち最も典型的なパターンです。
◆無形的な方法
たとえば、以下の行為がこれに当たります。
・無言電話等によって人を精神衰弱症やPTSDに陥らせること
・睡眠薬を摂取させて数時間にわたり意識障害をともなう急性薬物中毒症状を生じさせること
・性病にかかった人が、自分のその状態を知りながら、性交によって相手を性病に感染させること
などです。