ここでは、刑事事件において、前科がどのような影響を及ぼすかを見てみましょう。
前科は、あなたに次のような影響を及ぼします(以下に挙げるものに限りません)。
◆勾留されやすくなる
前科(特に刑期を終えてから5年以内のものを想定します。以下同じ)があると、実刑になる可能性が高まります。
そのため、逃亡や証拠隠滅のおそれも高まると考えられやすくなります。
その結果、勾留もされやすくなるのです。
◆起訴されやすくなる
前科があると、今回の犯行についても、反省していない、または行為の危険性が高いと考えられやすくなります。
その結果、処罰の必要性が高いと見られてしまい、起訴されやすくなるのです。
◆保釈されにくくなる
前科があると、実刑になる可能性が高くなります。
そのため、逃亡や証拠隠滅のおそれも高くなると考えられやすくなります。
この結果、保釈の相当性がないと考えられ、保釈が認められにくくなります。
◆実刑になりやすくなる
執行猶予をつけてもらうには、5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがないことが必要になります。
逆にいうと、5年以内に禁錮以上の刑に服した前科がある場合には、執行猶予がつかないのです。