インターネット上で他人の名誉を毀損する書き込みをした場合、刑事事件(犯罪)になるでしょうか。
公然と事実を摘示して他人の名誉を毀損した場合、名誉毀損罪という犯罪が成立します。
「公然と」とは、不特定または多数の人が認識できる状態であることをいいます。
インターネットで書き込みをした場合、そのページに特別なロックをかけない限りは、不特定多数の人が閲覧することができます。
したがって、インターネット上での書き込みは、基本的に「公然と」に当たります。
そうすると、インターネット上で事実を摘示した場合には、基本的に公然と事実を摘示したことになります。
そして、書き込んだ事実が書き込まれた相手の社会的評価を低下させるものである場合には、「名誉を毀損」したことになります。
社会的評価を低下させるものであるかどうかは、対象となる名誉がどのようなものであるかによります。
このように、インターネット上での書き込みは、それが事実の摘示であって、書き込まれた相手の社会的評価を低下させるものであるときは、名誉毀損罪となります。
これに対して、インターネット上の書き込みが相手の社会的評価を低下させるものであっても、事実を摘示しないものであるときは、名誉毀損罪ではなく、より軽い侮辱罪が成立するにとどまります。