よくある刑事弁護士への相談の例
学校荒しで調布警察署に逮捕された。
学校荒らしをしていたのが発見されて、調布警察署に逮捕されました。その件で、弁護士さんにお願いしたいことがあります。
私は、以前から高級住宅地での侵入盗や車上盗をしていましたが、最近は学校荒らしを主にしていました。学校は休日を狙えば比較的人と遭遇しにくいので、住宅への侵入盗よりは捕まりにくいと思ったのです。
私の学校荒らしは、まず忍び込む学校を見極めることから始まります。その際のポイントは、防犯カメラがどれだけ・どの位置に設置されているかと、職員や警備員によるパトロールがどれだけ実施されているかです。防犯カメラや見回り活動がしっかりしている学校は、忍び込んでも発見されて捕まってしまう可能性が高いので、決して忍び込まないようにします。
次に、目ぼしい学校を選んだら、平日に忍び込めるかも検討します。多くの学校では、平日の来訪者は出入口からインターホンを押して名を名乗るようになっています。そこを通らないと不審者と見られるので、平日に忍び込むのは難しいことが多かったです。休日でも、部活動をやっている場所はなるべく避けて、静かな場所から忍び込むようにしていました。
そして、一番狙うのが、職員室と各科目の準備室です。教員の机には財布やカバンが置いてあり、そこから現金を盗んでいけば、ある程度の実入りにはなるのです。しかし、最近はパトロールや防犯センサーが厳しくなってきています。
私も調布市の学校に休日に忍び込んだところ、見回りの先生に発見されてしまい、110番通報されて逮捕されてしまいました。
これまでに盗んできたお金は、いくらになるか想像もつきません。すべて生活の資金に充ててきたので、弁償は難しいと思います。
ただ、不動産投資を営んでいる田舎の両親に頼めば、何とかなるかもしれません。弁護士さんに連絡をお願いすることはできますか?
刑事弁護士からの一行回答
刑事弁護士を立てれば、調布警察署管内で学校荒しをしたご相談者の事件に関連して、様々な弁護活動を受けることができます。選任した弁護士を通じて、ご相談者の田舎の両親に連絡を取ることもできます。
逮捕された本人は、外部と自由に連絡を取ることができません。警察を通じて、逮捕された事実を田舎のご両親に伝えることはできるかもしれませんが(もし実家の電話番号を覚えていたら…)、被害弁償の方法や保釈金の調達などについてまで、警察を通じて詳細をやり取りすることは不可能です。
窃盗の被害弁償などについては、基本的には、選任した刑事弁護士を中心として話を進めていくことになります。田舎のご両親からお金を借りて被害弁償を進めることができるのであれば、被害弁償を進めるのがベストです。
被害の回復と被害者の救済は、被害者本人にとってはもちろん、刑事処分が見込まれる被疑者・被告人にとってもよいことです。真摯な反省と被害弁償の努力は、後の刑事裁判において、被告人に有利に評価されます。