よくある刑事弁護士への相談の例
病院荒しで鎌田警察署に逮捕された。
病院荒らしを繰り返していましたが、グループの1人が捕まったことにより、私も逮捕されました。
最初に捕まったのは、いつも見張り役を担当しているメンバーでした。彼が逮捕されたという情報は掴んでいたのですが、どこまで何を喋っているのかはわかりませんでした。今回私の居場所に警察がやって来たということは、彼がそこまで喋ったのだろうと思います。
グループの中で、私は実行役をしていました。おそらく、もう1人の実行役も、居場所がばれて捕まっていると思います。
私たちのグループは、主に病院荒らしを行っています。狙うのは、病院の中でも個人の開業医です。さらにその中でも、住宅部分と病院部分とが一体になっている医院を狙っていました。
このような住居・病院兼用の建物は、多額の現金を保管している可能性が高いので、1件当たりの実入りがいいからです。実際、1件当たりの収益は、多いときで200万円を超えることがありました。分け前は、メンバー3人で3分の1ずつに等分していました。私がこれまでに受け取った分け前は、合計6、700万円を超えるのではないかと思います。
侵入する時間帯は、あえて診療時間を狙って自宅部分に侵入していました。診療時間の間に窃盗が起きれば、いわば職場盗のようなもので、事務員などの職員やその家族が疑われるので、被害届が出にくくなると踏んだのです。
予想どおり、これまでは警察にばれることなく、半年ほども病院荒らしを続けることができました。
しかし、今回の逮捕で、もう病院荒らしは続けられないと思います。これまでに稼いだ金は、自宅のロッカーの中で貯金しています。被害弁償はした方がよいでしょうか?
刑事弁護士からの一行回答
刑事弁護士に弁護を依頼すれば、ご相談者が鎌田警察署管内で病院荒しをした件に関して、様々な弁護活動を受けることができます。手間のかかる被害弁償などの作業を、すべて担当の弁護士に一任することも可能です。
また、一度、刑事弁護士を選任すれば、何か心配事が生じた時は、いつでも担当の弁護士に相談することができます。
今回のような事件の場合は、最初の逮捕の後、同種の余罪が複数見つかり、再逮捕が繰り返されて、勾留生活が長引く可能性が高いです。また、複数の事件で証拠が固まり、追起訴が繰り返されれば、初犯であっても実刑(刑務所行き)になってしまう可能性が十分にあります。
これまでに盗んだお金は、被害弁償に充てるべきです。被害弁償を尽くした事実は、将来の刑事裁判で有利に考慮されます。刑事裁判においては、被害が回復されている事実は、必ず判決で考慮されますし、仮に弁償が完全でないとしても、弁償を試みた真摯な態度は、被告人に有利な事情として考慮されます。
また、被害弁償を尽くせば、刑事手続きで有利な扱いを受けるだけでなく、将来、相手方から民事の賠償請求を起こされることも未然に防ぐことができます。