よくある刑事弁護士への相談の例
更衣室荒しで立川警察署に逮捕された。
メーカーの工場で更衣室荒らしを繰り返していました。先日も立川のあるメーカーの工場に忍び込んだのですが、更衣室へ行く前に警備員に見つかって、そのまま逮捕されてしまいました。
更衣室荒らしの場所として、主にメーカーの比較的大きめの工場を選んでいました。工場には作業着の人が多いので、作業着を着て帽子をかぶるなどしていれば、侵入者だとばれにくいからです。また、作業着を着ていれば、メーカーは職場盗だと勘違いして、被害届を出すのに消極的になるからです。
作業着は、事前にターゲットの工場の作業着のデザインや色をチェックし、それと同じものを自分で加工したり、インターネット注文で制作してもらったりして入手していました。
犯行の際は、工場の近くで私服から作業着に着替え、お昼時などに作業着のまま人に紛れて工場へ入ります。そうすると、作業着のまま昼食に出たと思われて、ばれにくくなるのです。そして、午後の業務時間中に、忘れ物をしたふりをして更衣室へ忍び込み、もっぱら財布から現金を盗み取っていました。
これまでに更衣室荒らしをしたメーカー工場は、全部で20社ほどあります。東京の西半分には工場が多いので、もっぱら小平や立川などを根城にしていました。
1回の稼ぎは、平均すると4~5万円だったと思います。更衣室荒らしを何回やったか覚えていないので、稼ぎの総額はわからないのですが、感覚では100~150万円くらいだと思います。そのほとんどは日々の生活費に使ってしまったので、ごくわずかしか残っていません。
今後、私はどうなってしまいますか?
刑事弁護士からの一行回答
刑事弁護士に事件を相談すれば、ご相談者の窃盗事件に関して、ご相談者が置かれている現状と今後の捜査や裁判の見込みを知ることができます。
ご相談者は現在、「立川のあるメーカーの工場に忍び込んだ」件で逮捕されていますが、他に余罪が20件ほどあるということなので、この点につき証拠が固まれば、余罪について再逮捕が繰り返される可能性が高いです。
通常、この種の更衣室荒しは反復継続して行われていることが多いので、捜査機関としては、現在必死になって余罪を洗い出しているところだと思われます。再逮捕の後、刑事裁判を維持して有罪判決を獲得するのに十分な証拠が固まった事件については、証拠が固まり次第、追起訴されていくことになります。
公判で罪を認めて反省の態度を示したとしても、起訴された事件の数や内容次第では、初犯であっても十分に実刑判決(刑務所行きの判決)が予想されるところです。刑罰を軽くするためには、被害弁償を尽くすことと、そもそも事件を起訴されないようにすることが大切です。