よくある刑事弁護士への相談の例
梅田駅で口論になり起こした傷害事件を示談で解決したい。
私は50代のサラリーマンです。梅田駅で知らない相手と喧嘩をして、けがを負わせてしまいました。そのことについて相談したいです。
半年くらい前のことになりますが、帰宅の際に電車に乗っていたところ、電車内で隣に立っていた20代くらいの男が、手すりを振り子のようにフラフラして遊んでおり、そのはずみで、肩を2、3度ぶつけられました。
酒に酔っているというわけでもなさそうだったので、「ちゃんと立って乗れ。」と注意したのですが、辞める気配もなくぶつかってきたので、腹が立ち、停車した梅田駅でその男を引きずりおろし、こぶしで顔面を2、3発殴ってしまいました。私は短気な所があるので、ついカッとなってしまったのです。
周りの人が止めろと声をかけてきたので、「あ、やってしまった。」と我に返り、暴行を止めました。誰かは分かりませんが、その場で警察を呼んだらしく、しばらくすると警官が2名やってきて、私は曽根崎警察署へ連れていかれました。
取調べでは向こうがガンガンぶつかってきたこと、注意してもやめなかったことを繰り返し伝えましたが、相手は手を出しておらず、一方的に殴ったのは私なので、私が悪者にされているようでした。
その後、かなり長い間何もなかったので、私は事件について半ば忘れていましたが、先日、検察官から電話があり、聞きたいことがあるということで、検察庁に呼び出されました。検察官は、私の話を聞いた後、「このままいけば起訴になる。弁護士を付けて示談にしてみてはどうか。」と言ってきました。殴った相手の素性は不明です。
私は仕事柄、海外出張が多いので、前科がつくのはどうしても避けたいと思っています。示談をして事件を終わらせたいのですがどのようにしたらいいでしょうか?
刑事弁護士からの一行回答
刑事弁護士を立てて対応すれば、今回の梅田駅での傷害事件に関して、相手方と示談交渉をスムーズに進めることができます。在宅の(留置場で勾留されていない)傷害事件では、刑事裁判になる前に刑事弁護士を立てるためには、私選で(自分で)弁護士を探さなければなりません。
本件のように、検察官が「このままいけば起訴になる。弁護士を付けて示談にしてみてはどうか。」と提案してくるようなケースでは、比較的、示談が成立しやすいように思います。検察官の方でも、示談による解決を望んでおり、被害者への打診などの点で、示談に協力的な場合が多いからです。
この様なケースでは、刑事弁護士がつけば、検察官から(その弁護士に限り)相手方の連絡先を教えてもらえることがほとんどです。被害者の方でも、「弁護士であれば連絡先を教えてもよい」と事前に話していることが多いようです。
殴った人の素性が不明でも、刑事弁護士が付くことで、相手方の連絡先を入手することができ、示談が成立するケースは多いです。