よくある刑事弁護士への相談の例
新橋駅で他の乗客と喧嘩になり傷害を追わせた。
朝になっても夫が帰宅しないので、心配して、夫の携帯に電話をしたら、警察の方が出て、夫が愛宕警察署にいることが分かりました。
警察の方が言うには、昨夜、夫が新橋駅で泥酔して、他の乗客と喧嘩をして、相手に怪我をさせてしまったそうです。相手の方の怪我は、骨折したとか、何針も縫ったというような大きな怪我ではないそうです。しかし、顔を殴られて、鼻血が出たそうで、かなり怒っていらっしゃり、すでに被害届を出されたようです。
夫は酔っていて、話が出来る状態ではないので、酔いが醒めたら、話を聞き、それから処分を決めるが、「勾留することになるかもしれない」と言われました。大変恥ずかしいことですが、夫が警察のお世話になるのは、今回で3回目です。
1回目は5年前で、泥酔して、友人と喧嘩をして、相手に怪我をさせてしまいました。この時は、相手に謝罪をして、治療費と慰謝料を支払って、被害届を取り下げてもらい、不起訴になりました。2回目は3年前に、飲酒運転で、50万円の罰金を支払いました。
夫はお酒が好きで、事件のすぐあとは、「今度こそ、禁酒する」と約束して、しばらくは禁酒するのですが、1年くらい経つと気が緩んで、またお酒を飲むようになります。私も1年たったし、夫も気を付けるだろうから、大丈夫だと思っていました。
夫は重い処罰を受けることになるのでしょうか?明後日の月曜には会社があります。もし夫が勾留されることになったら、会社にはどう説明したらいいのでしょうか?また、来週の土曜には、夫の弟の結婚式があるのですが、夫はすぐに釈放してもらえるでしょうか?
刑事弁護士からの一行回答
警察沙汰になった傷害事件を、一番穏便に解決する方法は、相手方と示談を締結することです。傷害を負った被害者と示談が成立すれば、その後の刑事手続きで加害者側に有利に考慮されます。具体的には、留置場から早く釈放されたり、不起訴処分・軽い罰金刑になる可能性が高まります。
この点、刑事弁護士を立てれば、傷害を負った被害者とスムーズに示談の話し合いを進めることができます。被害者としても、「加害者とは、怖いので会いたくない。」「加害者の顔は二度と見たくないので、弁護士が間に入るのであれば、話し合いに応じてもよい。」という方は多いので、刑事弁護士が介入することで初めて成立する示談というものがたくさんあります。
会社への連絡をどうするかは、本人と面会した後、本人と話し合って決めるようにしましょう。もし、面会禁止の処分が付いて、本人と話し合いができない場合は、弁護士を通じて本人とやり取りすることができます。この点の判断は、可能な限り、本人の意思を尊重することが大切です。
過去に警察沙汰になった経歴が2回あったとしても、けがの程度次第で、不起訴処分を得られる可能性は十分にあります。警察沙汰になった傷害事件は、民事事件ではなく、刑事事件です。刑事事件に強い弁護士を選任して、慎重に対応していきましょう。