よくある刑事弁護士への相談の例
京都駅で通行人を殴って傷害を追わせた。
息子が京都駅で通行人と喧嘩になり、相手の顔面を殴って、鼻血を出すけがを負わせてしまったようです。現場は大騒ぎになり、すぐに警察官がやって来て、息子は最寄りの警察署で取調べを受けたと言っています。何通か書類にサインをしたと言っていますが、どのような書類にサインをしたのかはよく分かりません。晩に私たち両親が迎えに行き、その日は無事に釈放されました。
息子は現在、大学4年生です。大学受験では、一浪して、志望校の公立大学に入学したので、年齢的には23歳になります。就職は内定済みで、来年の春から、理工学部の先輩に紹介してもらった、京都市内に本社がある製造業の会社に勤める予定です。親としては、今回の傷害事件のことが大学に知られたら、内定が取り消されたり、場合によっては、退学処分になってしまうのではと心配しています。
相手の方のけがの程度は、「鼻血が出ていた」「救急車は来なかったので、そこまでひどいけがではないと思う」と聞いていますが、本人がそう言っているだけなので心配です。鼻血が出ていたということは、鼻の骨を骨折している可能性も高いと思いますし、何よりも、現場に警察官の方が駆けつけたということは、それなりにひどい暴行だったのではないかと想像しています。
息子はもう成人していますが、私たち両親としては、しっかりと息子の責任を取って、被害者の方には謝罪や賠償をしていくつもりです。ただ、相手の住所や電話番号が分からないので、今後はどうしたらよいのか迷っています。警察の方にも「今はまだ捜査中なので」と、示談についての話をはぐらかされています。
この事件を解決するベストな方法を教えてもらえればと思います。私たちは、親として出来る限りのことをしていきたいと考えています。
刑事弁護士からの一行回答
警察沙汰になった傷害事件を解決するベストな方法は、被害者と示談を締結することです。被害者と示談が成立すれば、その後の刑事手続きで、加害者側に有利な判断を得ることができます。その後に受ける刑事処分も、有利な(軽い)刑罰になることが多いです。また、そもそも刑事処罰を受けないで済む可能性も高まります。
この点、刑事弁護士を立てれば、被害者との示談交渉をスムーズに進めることができます。相手方の連絡先を知らない傷害事件でも、刑事弁護士を立てることで、検察官を通じて連絡先を入手できるケースが多いです。被害者の方としても、「けがを負わされた本人とは話したくないが、弁護士が対応するのであれば、話を聞いてもよい」と思っている方は多く、弁護士を立てた方が、示談交渉がスムーズに進むケースが多いです。
警察沙汰になった傷害事件は、民事事件ではなく、刑事事件です。ベストな解決策を目指すのであれば、刑事事件に強い弁護士を選んで、スピーディーかつ慎重に対応することが大切です。刑事事件の場合は、民事事件と異なり、刑事処罰が下されるまでの時間が限られているため、迅速に対応する必要があるのです。