刑事弁護士は、捜査・裁判(公判)を問わず、弁護技術に精通している必要があります。
では、刑事弁護士は、どこでどのように技術を学んでいるのでしょうか。
刑事弁護士が技術を学ぶ機会は、以下のようにいくつもあります。
▲文献で学ぶ
刑事手続上の仕組みや手続きの流れなどは、あらかじめ文献で学ぶことができます。
ただし、これで身につけられる技術は、あまり多くありません。
▲先輩から学ぶ
事務所の先輩や弁護士会の先輩などから、勉強会などの席で、過去にどんな事件を扱ってきたか、その事件ではどんな点が悩ましかったか、
それをどのように対応し、克服したか(または失敗したか)を聴くことができます。
これによって知見はかなり広がります。
▲研修で学ぶ
弁護士は研鑽を続ける義務を負っているので、弁護士会でも研修をを定期的に企画・開催しています。
研修は座学(講義)形式のものもありますが、法廷での尋問や弁論を実演するという形式のものもあります。
技術を学ぶという観点からは、後者の実演形式の研修は特に役に立ちます。
▲実際の事件から学ぶ
以上で学んだ技術を、実際の事件に活かすことで、反復定着させてゆきます。
また、実際の事件に接すれば、これまで学んだことのない未知の問題にも直面します。
難しい問題に対して、他人に相談しつつ自分で考え、仮説を立てて実践するという過程を繰り返すことが、刑事弁護士を成長させます。